Dr.dermanの皮膚まとめ

dermanによる皮膚科お勉強ブログ。

外用剤について ①

外用剤についてまとめる

皮膚外用剤

基剤と配合剤から成る。

【基剤】

薬剤の経皮吸収を促進させる役割

剤型により液剤、軟膏、ローション、粉末剤、硬膏、ゲル、テープ剤などがある

 

①軟膏

油脂性軟膏

(長所)水で流れにくい、創面を保護し乾燥を防ぐ

(欠点)べたつく

 白色ワセリン、プロペト、アンテベート軟膏、亜鉛華軟膏など

 

水溶性軟膏

(長所)べたつかない

(欠点)水で流れやすい

 ソルベース、アクトシン軟膏、カデックス軟膏など

 

乳剤性軟膏

(長所)べたつかない

 ①水中油型 ②油中水型 の二種類ある

 

乳剤性ローション

(長所)べたつかず、使用感が良い

(短所)湿潤性病変があるとしみて痛い

  界面活性剤を含む。 

ステロイド外用剤】

(副作用)

ステロイド外用において問題になるのは副作用である

①全身的副作用

ステロイドを大量長期に外用すると生じる。全身にstrongestのステロイドを長期に渡って塗った場合など。ほとんどの場合は問題にならない。

副腎不全など

②局所的副作用

長期的ステロイド外用によって生じる。ステロイドのランクが強いほど出やすい

皮膚萎縮、酒さ様皮膚炎、毛細血管拡張、ステロイド痤瘡、多毛、接触皮膚炎、ステロイド白内障ステロイド緑内障など

 

(部位による経皮吸収量の違い)

角層の厚さ、毛嚢脂腺系の密度、皮膚の血流、真皮の厚さが関わっている

吸収されやすい(顔、顎、陰股部など)はミディアムかウィークのステロイド外用剤を使う

 

また、小児や乳幼児ではステロイドの効きが強くでるため、1段階低いステロイド外用剤を用いる

 

(抗生剤含有ステロイド剤)

長期外用されることで耐性菌が出ることが問題になる