Dr.dermanの皮膚まとめ

dermanによる皮膚科お勉強ブログ。

皮膚科 おすすめ本③

皮膚科 おすすめ本③

Rook's Textbook of Dermatology 

 

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え、高い??

いや、4冊セットでこの値段は安いよ。

内容が濃い。世界最高峰の皮膚科の教科書です。

 

読めば読むほど、知識欲が満たされて楽しくなってくる、そんな本です。

 

皮膚科 おすすめ本②

皮膚科 おすすめ本②

 

ダーモスコピーの すべて 皮膚科の新しい診断法

 

ダーモスコピーのすべて 皮膚科の新しい診断法 [ 斎田俊明 ]

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まさしくダーモスコピーのすべて

 

疾患ごとにどういう所見があるのかが詳細に記述されている。

写真もとても見やすい。

皮膚科 おすすめ本①

おすすめ本①

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疾患の解説から確定診断を導くための考え方、そしてやるべきこと・やってはいけないことが詳しく説明されている。

 

検査、治療に関して具体的に提示されている。

皮膚科医必読!!

 

TODAY’s皮膚② 水痘

感冒様症状に続いて顔面→全身へ紅色丘疹や紅暈を伴う小水疱

(検査)Tzanck試験

(水痘の治療)

小児では対症療法で治療することも多い

※アシクロビルは発熱期間を1日短縮することはあるが、健康な小児の症状を改善することはない (Cochrane Database Syst Rev 2005 Oct 19;(4):CD002980)

 

抗ウイルス薬の投与:アシクロビル・バラシクロビル内服など。重症例では入院の上、アシクロビル点滴

解熱鎮痛:安全性の高いアセトアミノフェンを使用する

※NSAIDsは抗ヘルペスウイルス薬の排泄遅延を来すので注意が必要

痒み:抗ヒスタミン薬内服

(使用に注意すべき薬剤)

ライ症候群との関連から小児水痘にアスピリンの使用は推奨されない(N Engl J Med 1999 May 6; 340(18):1377)

 

15歳未満にはアスピリンアスピリンアスコルビン酸アスピリンダイアルミネート、サリチル酸ナトリウム サザピリン、サリチルアミド及び、エテンザミド、ジクロフェナクナトリウムを使用しないこと

厚生労働省 平成10年12月、平成13年5月)

 

TODAY's 皮膚① 神経線維腫症1型

・神経堤細胞由来の細胞が増生

・NF1遺伝子の変異が原因、常染色体優性遺伝

【症状、合併症】

①カフェオレ斑

②脊椎側弯

虹彩小結節

④視神経膠腫

発達障害、知的障害の合併

など

【診断基準】

7項目中2項目以上で神経線維腫症1型と診断できる

①6個以上のカフェオレ斑

②2個以上の神経線維腫またはびまん性神経線維腫

腋窩あるいは鼠径部の雀卵斑様色素斑

④視神経膠腫

⑤2個以上の虹彩小結節

⑥特徴的な骨病変(脊柱・胸郭の変形、四肢骨変形、頭蓋骨・顔面骨の骨欠損、sphenoid dysplasia、pseudarthrosis)

⑦第一近親(両親、同胞、子)に同症

【治療】

手術療法

【予後】

基本的に予後良好だが、まれに腫瘍が悪性化する場合がある

火傷に伴う疼痛におけるプレガバリン

(Pain. 2011 Jun;152(6):1279-88. doi: 10.1016/j.pain.2011.01.055. Epub 2011 Mar 12.)

火傷に伴う神経障害性疼痛に対するプレガバリンの有用性についての無作為二重試験

 

・総体表面積が5%以上のやけどを負った18〜65歳の患者

・Neuropathic Pain Scale(NPS)を使用して、「熱い」疼痛または「鋭い」疼痛について4以上のスコアを付けた患者

 

・プレガバリンまたはプラセボを28日間、1日2回75mgから開始して1日2回最大プレガバリン用量300mgを内服することに無作為に割り当てられた。

 

・疼痛(P = 0.01)および鋭い(P = 0.04)疼痛が、プラセボを投与された患者と比較して有意に減少した。

・かゆみ、不快感、表面の痛み、および処置上の痛みの二次的な結果の尺度は、プレガバリン群では有意に低かった(P <0.05)。

・副作用はまれであり、治療群間に差はなかった。

オピオイド摂取量、入院期間、または6ヵ月後の痛みに関して、プレガバリンとプラセボ治療群の間に有意差はなかった。

外用剤について ①

外用剤についてまとめる

皮膚外用剤

基剤と配合剤から成る。

【基剤】

薬剤の経皮吸収を促進させる役割

剤型により液剤、軟膏、ローション、粉末剤、硬膏、ゲル、テープ剤などがある

 

①軟膏

油脂性軟膏

(長所)水で流れにくい、創面を保護し乾燥を防ぐ

(欠点)べたつく

 白色ワセリン、プロペト、アンテベート軟膏、亜鉛華軟膏など

 

水溶性軟膏

(長所)べたつかない

(欠点)水で流れやすい

 ソルベース、アクトシン軟膏、カデックス軟膏など

 

乳剤性軟膏

(長所)べたつかない

 ①水中油型 ②油中水型 の二種類ある

 

乳剤性ローション

(長所)べたつかず、使用感が良い

(短所)湿潤性病変があるとしみて痛い

  界面活性剤を含む。 

ステロイド外用剤】

(副作用)

ステロイド外用において問題になるのは副作用である

①全身的副作用

ステロイドを大量長期に外用すると生じる。全身にstrongestのステロイドを長期に渡って塗った場合など。ほとんどの場合は問題にならない。

副腎不全など

②局所的副作用

長期的ステロイド外用によって生じる。ステロイドのランクが強いほど出やすい

皮膚萎縮、酒さ様皮膚炎、毛細血管拡張、ステロイド痤瘡、多毛、接触皮膚炎、ステロイド白内障ステロイド緑内障など

 

(部位による経皮吸収量の違い)

角層の厚さ、毛嚢脂腺系の密度、皮膚の血流、真皮の厚さが関わっている

吸収されやすい(顔、顎、陰股部など)はミディアムかウィークのステロイド外用剤を使う

 

また、小児や乳幼児ではステロイドの効きが強くでるため、1段階低いステロイド外用剤を用いる

 

(抗生剤含有ステロイド剤)

長期外用されることで耐性菌が出ることが問題になる